松田直樹

 松田のことを初めて知ったのは、日本で開催されたU-17ワールドカップ。地元から近かった前橋育英から日本代表に選ばれた選手がいることに驚いたし、友人のお姉さんが自動車教習所で松田を見かけたと聞き親近感も感じていた。その後のU-20やオリンピック代表についても、松田が名を連ねているかどうかは常に気にしていたと思う。残念ながら浦和に入団することはなかったけれど、強靭なフィジカルと強烈な自己主張、時々飛び出す大胆なプレーと、加入直後から横浜Mの顔として活躍。2度のオリンピックを含む各世代別世界大会に出場と、Jリーグ草創期若手プレイヤーの代表的な選手であり、間違いなくその後の日本サッカーを支えた選手の1人だった。
 印象に残っているのは、いつだったかのリーグ戦、自陣エリアの深いところで飛び出した“ルーレット”。DFとして決して褒められたプレーではなかったけれど、松田らしいなぁと思ったのを憶えている。
 ニュース等を見る限り、この悲劇は誰かが責められるようなものではないけれど、二度度このような起こらないよう、サッカー界だけではなく、スポーツ界、ひいては日本社会全体で対策・対応が整備されることを望む。
 松田直樹選手に心よりご冥福をお祈りいたします。