ドイツのおかちゃん

 バイエルンがヘルプストマイスターの座に就き、ウィンターブレイクに入ったブンデスリーガ。そんなドイツでちょっと気になるのがリーグ戦を2試合連続で欠場した岡崎のこと。ゴールを狙いつつ守備でもハードワークを厭わないプレーで、与えられた役割はしっかり果たしていたと思うのだけど、なぜスタメンからはずされているのだろうか。

理由1 ゴールが少ないから?
 ここまで岡崎は3ゴール。日本でのイメージからFWと考えちゃうと少ない気もするけど、SHと考えれば及第点ではなかろうか。裏を取る動きが岡崎の特徴だけど、シュツットガルトではその特徴があまり生きていない。日本代表と比べると選手間の距離が遠く、攻撃もタテに速いので、ロングパスから裏抜けをするケースはあるけど、ショートパスで裏を取ることはほとんどない。岡崎個人の問題というよりはチーム運用上の問題。逆サイドにいるハルニクが6点取っているので、その半分しか取っていないわけだけど、シュツットガルトの攻撃はハルニクが中心で必然的に攻撃も右サイドに寄りがち。ハルニク自身、突破力もあるし、比較対照にするのはちょっとかわいそう。ちなみに1トップのカカウは4点。ゴール数の少なさは理由にならないと思われます。

理由2 ちょっとエゴ出しすぎじゃない?
 今シーズン、ちょっと気になっていたのがこれ。点を取ることを意識しすぎて味方の動きが見えてない、というか確信犯的に見えてるのにあえて突っ込んでいくのが今シーズンの岡崎。右サイドからの崩しに対し、カカウと丸被りするシーンを何度見たことか。スタメン出場した最後の試合だったと思うけど、被ったカカウに頭突きかましてたしね。コミュニケーション取ってお互いの動きを整理すれば良いと思うのだけど。せっかくチャンスを作ってもゴール前で被って潰されたら監督もチームメイトもたまらない。今シーズンは二桁宣言もしていたしゴールにこだわるのは良いことだけど、仮にそれが原因で干されたとしたら何ともったいないことか。いわゆる“嗅覚”的なものをもっていることはみんな知っているので、「得点チャンスに顔を出す数を増やす」ではなく、「少ないチャンスで確実に得点を決める」ための技術を磨いて欲しいと個人的には思いうのです。

理由3 もしかして移籍話が…?
 まさかとは思うけど、その可能性も捨てきれないかなぁ。選手が移籍するのであれば残る選手でチーム作りをするのは当然の話。クズマノビッチもここのところ出番を減らしているし、チームの再構築を図っているのではないかと邪推。こればっかりはフタを開けてみないと分からないけども。移籍するにしてもこのご時世、1トップに岡崎を据えようってチームはないと思うんだよね。イメージほど不器用な選手ではないので、ドリブルもパスもそこそここなせるけど、オーソドックスな1トップとして運用するには高さ・強さ不足。そう考えると岡崎の適性ポジは、4-2-3-1の2列目のどこかになる。仮に移籍したとしても、岡崎に求められる役割は今とほとんど変わらないはず。ゲームメイク・チャンスメイクではなく、よりFW的な動きを求めるチームであれば、トップ下ってのもありだとは思いますが。

 全部想像なので実際のところは何もわかりません。岡崎と入れ替わるように試合に出ているゲントナーがハマっているのも理由だろうし、もしかしたらコンディション不良かもしれないし、監督とケンカしたのかもしれない。でも、岡崎自身のためにも、その力を代表に還元するためにも、やっぱり試合に出てこそだと思うので、スタメンを再奪取して欲しいですね。