スカイリムのすすめ

 最近PS3のスカイリムにはまっている。家に帰るのが待ち遠しくなるくらい、寝ずにプレイしたいと思うくらい楽しい。海外のゲーム=大雑把なゲームシステム・癖のあるビジュアルってイメージで食わず嫌いをしていて、前作のオブビリオンはスルー。オブビリオンの時も絶賛する声はネットで見ていて(反対の意見もいっぱい見たけど)、スカイリムもどうやら面白いらしいと。で、FF13-2もクリアしたし、近所の中古屋さんで見つけてちょっとやってみようかなぁと思い購入。
 で、いざ始めてみるとやっぱり癖があるんだよね。日本のゲームの場合、序盤のシナリオにチュートリアルを丁寧に組み込む親切設計となっているけど、スカイリムにはほとんどない。初めて使うコマンドにテキスト説明が出る程度。オープニングから人物名なのか国名なのか、それとも名前ですらないのかわからない専門用語が飛び交う上、音声こそ日本語吹き替えだけど、字幕がない(設定で変更可)ので世界観にまったくついていけない。
 さらに戸惑ったのが会話システム。普通のRPGの場合重要な会話は、画面が切り替わってイベントシーンに入るか、○ボタンを押して話しかけることで発生するけど、このゲームの場合操作キャラクターが近づくと自然発生するシステムで、シナリオにかかわる重大な話も井戸端会議よろしくサクッと始まる。例えば王様と家来の重要な会話を立ち聞きすることでストーリーが進むのだけど、近づいても会話が続いている。そんな大事な話を一介の冒険者のそばでしていいんですか!?って感じ。しかも立ち聞き中に誤って○ボタンを押すと会話が中断してしまい話が最後まで聞けないという不親切設計。ということで会話がかったるいからと初期設定のまま○ボタンを連打してしまうとスカイリムの世界にまったく入っていけない。これに慣れるのにちょっと時間がかかった。
 じゃあ何が面白いかというと、まずはオープンワールドであるってこと。大きな町・ダンジョンを除いてマップ切り替えがなく、広大なマップを歩いたり泳いだり。時間ととも陽の高さや天候が変わり、美しいビジュアルがさまざまな表情を見せる。そして世界各地にある村やダンジョン、モニュメントなどを発見するたびに地図上に記される。ただ世界を探訪するだけで楽しいんだよね。で、移動中はほとんど戦闘がないってのも重要な要素かも。新しい土地に行きたい、でもエンカウントがかったるいっていうストレスがない。
 戦闘はもちろんシームレスで行われる(アクションは簡単なボタン操作)。遠吠えとともにオオカミが飛び掛ってくることもあれば、「お、人がいた」と近づくと実は山賊で問答無用で襲い掛かってきたり、「砦発見!」と中に入ろうとすれば文字通り矢の雨が降ってくる。で、この戦闘をさらに面白くさせているのが「隠密」アクション。簡単にいえばメタルギアと同じで、視覚・聴覚に感知されなければ、存在がばれないというもの。これを利用すると砦に侵入できたり、こっそり敵に近づき背後からの攻撃で大ダメージを与えたり、スリルと緊張感も楽しめるわけです。さらに武器・防具・魔法も種族を問わずさまざまなものが装備できるので、肉弾戦特化の重戦士や、オールマイティな魔法剣士、短剣二刀流のシーフ、なんていうRPはもちろん、街中で剣を振り回して魔法をぶっ放してという暴れん坊プレイも可能。もちろん悪いことをすればお縄にかかります。
 そんな自由度の高いゲームですが、軸となるメインシナリオはあります。それ以外も街には困っている人や悪いことを考えている人たちがたくさんいて、さまざまなクエストが発生する。荷物を届けるだけのお使いもあれば、ダンジョンの秘密を探るものもあるし、複数のクエストが連続して発生するショートストーリー的なものも多く、自由に世界を飛び回ることができる。そんなゲームです。
 実は、こんな感じで楽しさがわかってきた頃に誤操作で街中で魔法をぶっ放してしまい、しかも衛兵に命中してしまい、さらにオートセーブがかかるというコントみたいなことが起こったため、プレイ時間がまだ少なかったこともあり、一度最初からやり直したのですが、オープニング時の混乱がなくなった分、よりゲームに入り込むことができ、今の楽しさにつながってたりします。
 まぁ、バグやら突然動きが重くなったりってことがあるし、お世辞にも快適とは言えないのも事実なんですが、それを上回る楽しさがあるゲームだと思うので興味のある人はぜひプレイを。ちなみに世界観やら専門用語については「帝国が収めるスカイリムで、ウルフリック・ストームクロークという地方の首長が反乱を起こし、スカイリムは内乱真っ只中。」ってことだけを知っていれば実は十分だったりします。