今シーズンの集客は?

 さて、Jリーグは7試合が終了し、中盤戦にさしかかろうとするところでありますが、今シーズンの集客はどうなんだろうとちょっと気になりまして。というのも、先日のダービーで浦和サポが盛大にかましたという乃木坂46へのブーイング。Jリーグではなく、スカパー!Jリーグ中継の公式サポーターってことなんだけど、スタジアムでパフォーマンスをするってのは、集客のための営業的な意味合いも含んでいるわけで。「何で乃木坂?」ってのは別にして、“Jリーグを盛り上げよう!”っていうピースの一つを担っている人たちに、これまた“Jリーグを盛り上げよう!”っていうピースの一つであるサポーターがブーイングをするってのはどうなのかと。
 これが大宮サポーターを公言しているグループだったら話は別ですよ。そりゃブーイングしてくださいと言っているようなもんで、むしろダービーなら浦和・大宮双方の有名人サポを呼んで試合前にパフォーマンスさせてブーイング合戦するくらいの演出があってもいいかもしれない。でも乃木坂は一応Jリーグを応援している体なわけだし。そりゃ一般サポーターの大多数は興味ないかもしれないけど、スタジアムに来た子どもの思い出になりそうな行為の一つくらい許容してあげてもいいではないかと。
 で、ミスキャスト感は拭えないとはいえ、アイドルの手を借りてでも集客を伸ばしたい今シーズンのJリーグの集客力はどんなもんでしょうか。まずは7節現在の平均入場者数。各チームのホームゲームは3ないし4試合です。

 昇格3チームを筆頭に伸びているチームは全体の半分。残りの半分は減っています。全体では約9%の減少。土曜日が毎週雨ってのも影響があるだろうし、GWと夏休みで伸びるのかもしれないけど、新潟の25%減はやばくないか? 数字的には横浜FMもやばいんだけど、1試合三ツ沢でやってる影響が出ている模様。ということで、スタジアム別平均収容率を見てみましょう。

 平均は50%以下でした。トップ3は柏(日立)、仙台(ユアスタ)、川崎F(等々力)。ワースト3は広島(ビッグアーチ)、鳥栖(佐賀)、横浜FM(日産)。全体的にやっぱりさびしい。収容力に関わらず、満員のスタジアムの雰囲気って特別だと思うんですよね。プレーをする選手たちのパフォーマンスが声援の総量で単純に上がるなんてことはは思わないけど、満員のスタジアムの雰囲気は、間違いなく選手のプレーを後押し、そこで生まれた良いプレーがサポーターのボルテージを高め、スタジアムの一体感を生み出すのではないかと思います。サッカー中継ではテレビに映る範囲の客席は埋まっていることが多いけど、テレビでは見えない部分も埋まっている試合のスタジアムの高揚感は確実に伝わってきますよね。良いプレーに盛り上がり、惜しいプレーに拍手を送り、相手チームにはブーイングをぶつける。選手も頑張っちゃうよね。
 何が言いたいかというと、満員のスタジアムは良いプレーを生み出すし、良いプレーの積み重ねはリーグのレベルを押し上げる。つまり、Jリーグにはまだまだ伸び代があるし、そのためにできることもたくさんあるのではないかってことです。今回の乃木坂に関しては「サッカーにお飾りは必要ない」とか「神聖なピッチにアイドルが立ち入るな」って思うサポーター・サッカーファンもたくさんいると思います。効果のほどは別にして、それもJリーグを盛り上げるために行われているもの。ブーイングよりも拍手を送ってあげて欲しいなぁと個人的には思います。
 ただ、先にも書いたけど“Jリーグ”ではなく“スカパーJリーグ中継”の公式サポーターなんだよね、乃木坂って。スカパー中継でもぜんぜん印象がないのは何でだ。LONG SHOT PARTYからの3年間はそれなりに音楽も耳に残ったけど、今年はぜんぜん残らない。中継時に流れてないってことはないと思うんだけど…。