祝! W杯出場決定

 かなりはずしたタイミングで更新。W杯出場がかかったオーストラリア戦。いやぁー緊迫した試合でしたね。ベテランが多いとはいえ、やはりオーストラリア相手では気が抜けないし、特に前半は見ていて疲れるくらい、ピッチ上の緊張感が伝わってきました。
 この試合の肝となったのは、攻める日本と守るオーストラリアが膠着した状況の中で行われた選手交代。後半27分オーストラリア(ホルマンout ビドシッチin)に続き、後半34分日本(前田out 栗原in)ですね。オーストラリアの意図はちょっと分からなかったけど、日本からすれば交代の難しい、無理に動かす必要のないしたい展開だったし、栗原投入については放り込み・セットプレーによる事故を防ぎたいのかなぁと。選手交代の前にハイボールの競り合いでケーヒル相手に今野がファウルする場面があって、セットプレーはやっぱり怖いし、何が起こってもおかしくない。だからハイボールの場面で確実に潰せて、セットプレーの守備でもゴール前で強さの出せる栗原の投入だったのかなと。そしたら違う事故が起こってしまった。交代直後で多少の混乱はあったにせよ、右サイドでの守備が軽かった。あの場面だと岡崎と長谷部の対応がちょっと悪かったのかな。外にSBも上がってきていて、内田はそれを意識に入れつつ中へのカットインをケアするって感じだったかと。まぁあの事故はしょうがないよね。オーストラリアですら狙っていない形なわけで。松木は采配ミスって言い切ってたけど、引き分けOKの状況でリスク回避の交代は理にかなっていると思うし。まぁ「ザック持ってない」なとw。
 そんなザックの窮地を救ったのが「持っている男」本田でしたね。この試合初のショートコーナーからハンドでPKを獲得。自ら真ん中に決めて1−1。真ん中蹴るかなぁとおもってたらホントに蹴っちゃって。名手シュウォーツァーもさすがに“動かない”という選択はできなかったようで。本田って選手はホントに恐ろしいメンタルを持っていますね。得点シーンだけではなく、試合を通じて存在感を見せていたし、やはりもっともプレッシャーの厳しいあのポジションに、しっかりボールキープできて、パスが出せる選手がいるってのは大きい。本田がいないとガクッとチーム力が落ちることが問題しされてますが、あれだけの選手が抜けたらそりゃチーム力も落ちるんですよ。必要なのは本田の代役ではなく、戦い方の幅を広げること。ザックはタテに速い攻めをやりたいっぽいけど、そこはまだ形になってないよなぁ。あと1年で何とかなるのだろうか。
 なにはともあれ、無事W杯出場が決まってよかったですねぇ。これで負けてたら一気にザック解任論とか噴出してもおかしくなかったと思うんですよ、世論的に。著名な解説人は軒並みザック懐疑派みたいな論調だし、ネットなんか見てても新しい選手を使えって声は多い。1試合消化が多いうえに1試合残してぶっちぎりの首位なのにね。贅沢な時代になりました。確かにメンバーは固定気味ではあるけど、今野とボランチを除く各ポジションのバックアップはすでに確保されてるんですよね。ロンドン組も吉田を筆頭に、W酒井、清武が代表での地位を確立しつつあります(控えだけどね)。代表での出場経験が少ないorないとはいえ、原口、工藤、東、大津、宇佐美、宮市、柴崎、磯村、久保などなど、ザックの指導を受けた選手はけっこういる(1度だけって選手もけっこういる…)。そういう選手たちが残りの1年で伸びで来れば、まだまだチャンスはあると思うし、こればっかりは選手たち自身の力が伸びてこないと、ね。原口なんかはわかりやすい武器持ってるし、もう一度召集して欲しいんだけどんぁ。
 コンフェデは現有戦力の力を図る格好の舞台です。ここで何が通用して、何が足りないのか。しっかりと見極めていきたいですね。