VS新潟

 PKで2失点とケチがついたものの、残留争いのライバルに勝利して12位に浮上。先日のU22エジプト戦が効いたのか山田直輝をトップ下に配置、サポーターが望む形が要約実現したといったところか。ただし、役割は中盤でリズムを作るというより、下がり目のFWとして、前線の3人が孤立しないように動いていた印象。現地観戦した新潟サポの友人は「4トップみたいだった」と言っていた。守備が必要な時など状況次第で下がってきてはいたけど、あの使い方だともったいないなぁと。本来は後方からのパスを引き出し、後方の選手が飛び出すスペースも作れる選手。チーム戦術も合って後方の選手の飛び出しが制限されているのも分かるんだけど…。彼1人のためにチーム戦術を変える価値のある選手だと思うので(回りの選手の良さを引き出せるという意味でも)、監督にはもちっと起用方法を考えてもらいたいところ。
 全体の印象としては、特に攻→守の切り替えの部分で昨年に戻ったような印象を受けた。中盤で素早く囲んでボール奪取、近い距離にいる味方と短いパスを交換して責める。個人的にこういうサッカーは好きだ。ただ、特に後半になって後方からの放り込みが増えたのがちょっとなぁ。ペトロ的に後方でのミスはしたくないんだろうけど、ランコのヘディンでの競り合いが絶望的過ぎる。あれじゃ「さぁ攻撃をやり直しなさい」と相手にボールを返すだけ。ただ胸より下のボールなら強引に収めてくれるので、超高精度のボールを入れる。ムリならボランチがDFラインに顔を出して後方でのパス回しを助けること。直輝と柏木がいるんだから十分それができる力はあるはず。
 ただパスゲームとなるとどうしても目立つのが鈴木啓太の危うさ。状況判断も良いし、プレービジョンもあるんだけど、せっかくの眼にパス技術が追いついていない。良いタイミングで楔のパスを入れたり、気の効いたパスは狙えるんだけどなぁ。もともと守備から入るタイプだし、今期は守備に関しては全盛期を彷彿とさせる良い仕事をしていると思う。ベンチに置いてリード時のクローザーを担わせるのが良いと思うんだけども。代わりに小島や濱田を使ってみてはくれませんかねぇ。