8月は1勝1分3敗

 いやぁ、もうムリでしょう。どう見ても選手たちの集中力は緩慢だし、どういうサッカーがしたいのか、どうやって点を取るのか、どうやって守るのかが全然伝わってこない。無能監督と分かっていながらここまで引っ張った結果がこれ。選手を叩かざるを得ない状況が生まれつつあるのかもしれない。
 試合前後インタビューや広報コメントと、実際にミーティングで伝えられる言葉はまったく同じとは限らない。むしろ本音と建前を使い分けることでチーム運営はなされていると考えるべきなのは理解している。その上であえて言いたいんだけども。ペトロはしきりに「自分のポジションで仕事をしろ」と言う一方で、守備にはマンマークを採用してる。甲府戦では右SBの高橋が、敵を追いかけて左SBの位置にまで動くほどの徹底したマンマーク戦術(その割りに中盤からの飛び出しにたいするケアが甘すぎる)。C大阪戦では原口が相手SBの裏への飛び出しをケアして全速力で戻るシーンが2度程あったけど、左SBの平川はマークもいないのに中に絞ってそれを眺めていた(ちなみに原口は「何で俺がココまでやるんだ」って感じでキレていた)。こんな状態で自分のゾーンで仕事をしろと言っても、選手は混乱するだけではないだろうか。もちろん実際のミーティングではもっと具体的な動き方を指示しているかもしれないけど。でもペトロに本音と建前を使い分けるだけの甲斐性は絶対にないよなぁw。
 その他気になること、気に入らないことなどをいくつか。
・クロスからの得点の匂いがまったくしない。C大阪戦でいえば2トップだったんだから、一方がファーからニアにマークを引き連れて突っ込み、もう一方がスペースの空いたファーに逃げるとか、クロスに対するお約束っていくつかあるじゃん。なぜそれすらやらずに待っているだけなのか。ホントに点を取る気あるの?
・ランコは加入直後の方がいいプレーしてたのに、ここ数試合はダメだ。明らかに苦手としている放り込み戦術がしばらく続いてたからなぁ。それでリズムとモチベーションを崩した可能性も否定できないと思う。
C大阪戦、ダブルボランチの啓太と山田暢。チームとしては明らかに後ろから繫ぐことを意識しているのに、ミスが怖いのかボールに関わることに消極的な2人。そこでリズム作ってやらないとどうにもならないでしょうに。ペトロの評価は加点方式ではなく減点方式なのか? 
C大阪戦、小島が出てきた途端にアグレッシブになる啓太。なぜそれを最初からやらない? 小島なら中央での捌き約を任せておけるからなのか? 挙げ句ボールに絡んでミス、ミス、ミス。ボールに絡んで欲しいのは小島なのに。得点に繋がった小島のドリブル以降は守備専に戻った模様。

 ここ数試合、得点は偶発的なシーンばかりな一方、失点は相手の狙い通りってシーンが多い。基本のマンマーク戦術も、CBが相手に食い付きすぎな傾向も開幕戦から変化なし。失点が増えている要因として、弱点が明確化しているのもあるけど、選手たちの踏ん張りが利かなくなっていることも大きい、と思う。原因は集中力の欠如とモチベーションの低下だと思うのだけど、そうなった要因は戦術の改善が図れない監督に対する不満が大きいのではないかと想像する。「プロである以上、プロとして恥ずかしくないパフォーマンスをするべき」という意見もあると思うし、それは当然なのだけど、例えば自分の会社に、無能で明らかに利益を損ねているのに自分のやり方に固執し、そのやり方を口うるさく部下に強要する上司がいたらどうだろう。しばらくは抵抗するけど、どこかのタイミングで「もうどうでもいいや」って投げやりになると思うんだよね。今の浦和はそういう状況に見える。監督に愛想を尽かしつつも「はいはい、わかりましたよ」と指示通りにプレー。でも気持ちが萎えているからパフォーマンスが低下傾向にあると。
 この先、降格圏が近づいてきた時に何が起こるかというと、監督が当てにならない以上、選手たちは「俺達がやるんだ」となる。でもそこで上手く行かなかったら、今度は責任の押し付け合い、選手間の確執が起こる。そうなったらチームは終わり。来年のチーム作りにも禍根を残しかねない。そうならないためにフロントがコントロールすべきなんだけど、フロントまで無能ときている。これはどうしたらいいんだろうね。サッカー専門誌だとペトロを批判する声は出ているけど、一般紙やテレビメディアでは皆無。フロントが上手くコントロールしているのかもしれないけど、それができるのならいっそのことメディアを監督交代の方向にコントロールしちゃえば良いのに。低迷したままシーズン終了したらフロントに対する責任追及は必至。メディアにペトロ限界論を掲げさせ、「世論がそうだから」と印象付けられればフロントに対する非難もだいぶ弱まると思うのだけどねぇ。