レッズ、虫の息

 さて、何から書けばいいものか。代表週間を挟んで2週間ぶりのJ再開初戦は降格圏に沈む山形。例年通りなら残留ラインは勝点30台後半。3勝1分けできれば十分と思われる。が、いいとこなしの敗戦。まず言いたいのは山形の守備が良かったこと。先制点が早めに入ったこともあったけど、選手全員が集中していたし、カウンターのスキをうかがってもいた。絶対に勝点を持って帰ろうという気迫が見えたゲームだった。
 ではレッズはどうだったか。良いところなしの完敗。失点シーンは山形の狙い通りだろう。前半早々、FWがハイボールに競り合うのに併せて中盤の選手が飛び出し、守備ラインが混乱。そのスキを突いて山崎の決められた。守備ラインを混乱させる動きは今のレッズに対してとても効果的。単純な放り込みであれば、セカンドボールを拾わせないくらいの勢いでCB2名が潰していたんだけど、最近はモチベの問題なのか、そこで潰しきれないのでピンチに繋がると。
で、取られたら取り返さないとということで攻撃の問題。先日の代表・北朝鮮戦のように、守備を固められた相手を崩すのは簡単ではない。本当はそれを崩すためにフィンケを切ったと思うんだけどね。固められた守備ブロックを個人技でぶち抜くのは不可能に近い。だからこそコンビネーションが必要なんだけど、ペトロはコンビネーションを指導する術を持っていないので、まったく期待できず、選手のセンスに依存することになる。でもk連携はチグハグだし、個人技でどうにかなるほど現代サッカーは甘くないので崩せない。ということでブロックの外でのボール回しに終始。まともなチャンスを作れずにふがいない敗戦。選手のコメントが痛々しい。

平川
ただ、前線の選手に対しては、まあくさびとかきちっと収める、ボールの出しどころとして、顔を出すと言うことをやってほしいし、そうしたら後ろの選手はしっかりと前に入れる、シンプルなことだと思うので、そういうことをやっていきたいです
http://www.urawa-reds.co.jp/tools/page_store/news_7319.html

ルシオ
それについては僕の方からは控えさせてもらいます。問題がないと言ったら嘘になるが、問題点がいくつかある中で、それをどういうふうに修正していくかは僕らにかかっています。しっかり選手同士で何が間違っていて、これから何を改善すべきかを見直す必要があると思います。
http://www.urawa-reds.co.jp/tools/page_store/news_7319.html

柏木
ずっと言っていることだけど、運んだときに出すところがなくて、詰まるの繰り返しだった。自分の中ではフリックしてうまく前に当てているつもりでも、反応がなかったり、全体的にイメージが共有できていない感じがする。
やろうと言っていることができていない。同じことの繰り返し。コンパクトにしようと言っても、ずっとコンパクトにできていないし。相手が引いてきたところ にしっかり付こうと話していても、それができていない。動き出してほしいと言っても動き出していなかったり、守備もしっかり全体的に連動して追いかけよう と言っても、それもできていない。やろうと言っていることが全部できていないから、こういう結果になっている。
まだ自分たちのなかで『サッカーをやっている』と思えていて負けるなら多少なりとも仕方ないと思えるところもあるが、それもできていない。イラつきが半端ないし、見ている人はもっとムカついていると思う

永田
1人1人がもう少し守備の意識を持たないといけない。まず守備からという意識が足りないと思う。ボールウォッチャーになることがすごい多くて、左右に振られたときに誰も付いていないことが多い。全員ボールじゃなくて、人を潰すようにしないといけないと思う
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00125199.html

山田直輝
もう勝点を取るしかない。どういうサッカーをやりたいとか言っている場合じゃない。今年はJ1残留を目標にしないといけない。その目標を選手だけが理解するんじゃなくて、チーム全体で、自分のためじゃなくてみんなのために、浦和に携わっている全員がやらないといけない
この順位にいるチームじゃないってこともあるし、その順位にいるチームですら自分が試合に出られていない不甲斐なさだったり。見に来てくださっている方々 は、こんな試合をしてしまってもスタジアムに足を運んでくれて僕の名前を呼んでくれて『がんばれ』と言ってくれている。そのなかで、自分は何をしているんだろうって考えて、いろいろ思うことがあった
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00125199.html

もうチームがバラバラ。もしかしたら選手たちの中ですでにペトロは蚊帳の外なのかも。各選手が自分なりのサッカー観に沿ってがんばっているけど、同じ方向を向けてない。本来は監督がプレーの指針を選手に伝えて、選手たちはそれを機軸に状況に応じた判断を加えていけば良い。でも監督が無能すぎた。だから選手たちは自身のサッカー観に沿って、選手同士でコミュニケーションを取りながら擦り合わせを行う。でも、ポジションによってそれぞれ言い分はあるからね。上で紹介した選手コメントは、言い方を変えればチームメイト批判。でも、批判される方にだって言い分はあるよ。上でFWは動き出しとポストの精度について注文を付けられてるけど、味方との距離が遠くサポートが薄いのは事実。同じように中盤には中盤の、守備陣には守備陣の言い分がそれぞれある。今のレッズに必要なのは、そこを整備してあげること。もともと個人レベルは高いといわれる選手(本当か?)がそろっているのだから、それだけでチームとしてグッと安定感は増すはず。
 問題は今のレッズに来るだけの物好きがいるかどうかってこと。ってことでGMの話。ニュースを見たときは辞任だと思ったんだけど、どうやら解任だと。このタイミングでGMを切ることに何の意味があるの? もはやトカゲの尻尾切りとしか思えない。必要なのは上記の通り、選手に対し方向性を提示しつつ、各ポジションの言い分を整理できる監督、もしくはコーチを招聘すること。GMが代わったところであの無能監督の引き出しが増えるわけでもなかろうに。これじゃGMペトロビッチを擁護するためだけに雇われた道化だよ。とりあげず新GMは内部昇格だけど、来シーズンに向けて、GMも監督も、こんなクラブにはなかなか来てくれないだろうなぁ。有望な若手もこの参上では二の足を踏みそう。もはや降格の危機ってより、クラブ存続の危機にすら思えてきた。
あぁ〜何とかならないかね、マジで。